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社長コラム 2023年9月号「Made in ジャパン!」

2023年09月号

「暑さ寒さも彼岸まで・・」今年の夏は異常続きの高温で

ホントにこの暑さはいつまで続くのだろうと思っていましたが、20日過ぎたあたりから

少しずつ気温が下がり始め、ようやく秋の気配が感じられるようになってきました。

先日、能越自動車道 輪島道路の盛大な開通式に出席してきました。

我が社は5年前に三井インターOFFランプ橋を施工させていただき、開通パレードの時にその橋を渡って

一般道に降りました。自分の会社で架けた橋を、開通式でみんなと一緒に渡るのは感無量なのです。

地域のお役に立てたことに喜びを感じ、社員に感謝しつつ

このことが我が社の原動力につながると思っています。

 

ところで皆さんは、長野県に竹内製作所という会社があることをご存じでしょうか?

長野市内からクルマで30kmほど、南へ下がった坂城町というところにあります。

この会社は油圧ショベルやミニショベルを製造する建機(建設機械)メーカーで

従業員1,100名、売上1,800億円、経常利益213億円、東証プライム市場上場の超優良企業です。

一般的に建機というとコマツさんや日立建機さんといった

大型のショベルカーをつくる会社をイメージするのですが

この竹内製作所さんはそれらの会社とは一線を画し、小型の建機に特化して

設計開発から製造・販売までおこなう完成品メーカーです。

先日、石川県鉄工機電協会 広報情報委員会の研修視察でこの竹内製作所さんを訪問してきました。

当日は当委員会メンバーの中に、竹内製作所さんの大事なサプライヤーも含まれていたこともあり

竹内敏也社長さんや渡辺孝彦管理購買部長さんという、我々が普段なかなかお会いできない

お二人にまでご登場いただき、直接お話をお聴きする機会をいただきました。

失礼ながら私は今回お伺いするまで、この竹内製作所さんが長野のどこにあってどんな会社なのか、

ほとんど知りませんでした。実は私は県内でこの竹内製作所さん製のミニショベルカーを見たことがありません。

それもそのはずで、現在石川県内に竹内製作所さん製の建機は数台?4~5台?しか

稼働していないそうです。そもそも竹内製作所さんは国内に市場を求めておらず、

なんと99.5%を海外に輸出されているそうです。

今回、竹内社長さんのお話をお聴きして正直驚きの連続でした。

「海外メーカーより高くても頑丈で壊れないいいものをつくる。」

「カタログには載っていない部分にこだわって、使った人にしかわからない良さを感じてもらう。」

「そのために自分たちの目の届くところでモノづくりをする、あくまで国産にこだわる!」

と、おっしゃるのです。実際、ほとんどの輸出される製品は、完成品に近い状態で輸出され

現地には最終工程のみを行う工場と、その販売拠点しかないそうです。

それで年間30,000台を出荷しているのです。

そもそも長野県には港がないので、200km離れた静岡の清水港から輸出しており

さらに今年、年間生産能力10,000台の新工場を本社から15km離れた長野県内に完成させたそうです。

創業以来、国産にこだわり、地元長野に貢献して、お客様に喜んでいただける建機を作り続ける

竹内製作所さんには完全に脱帽でした。

東証プライム市場上場の会社が、ここまでこだわってモノづくりをやるのかと感激して帰ってきました。

もちろん工場も見せていただきましたが、言うまでもなく

整然とすきまなく製品が並びスムーズにラインが流れていました。

わが社もモノづくりにはこだわっているのですが、竹内製作所さんの足元にも及びません。

竹内社長さんのお考えや、会社運営について見習うべきところがたくさんあったことは

今回の研修視察の大きな収穫だったと思います。

わが社でも1台、竹内製作所さんのミニシャベルを買って使ってみたいと思いましたが・・

具体的な使い道が思い浮かばず、多分うちの管理本部は首を縦に振らないと思う。

ちなみの竹内製作所さんのコーポレートカラーは「赤と白」です。

そう!日の丸の「赤と白」だそうです。あくまで「Made in ジャパン」なのです。

 

今月、経歴の違うお二人の講演を聴く機会がありました。

お一人はわが社のユニフォーム(作業服)で大変お世話になっている

お隣、福井県にあるユニフォームネクストの横井康孝社長さん

もうお一人は全国大学ラグビーフットボール選手権大会で、史上初の9連覇を達成した

帝京大学ラグビー部前監督の岩出雅之さんです。

横井社長さんは「いつもお客様の立場になって考える!既存のお客様を大切にする。」

「社員みんなで努力して成長していく。誰ひとり置いていかない!」

「社員の積極性を引き出すために簡単で大事なことを徹底する。」

そんな企業文化を構築するために結局、行く着くところは「人づくり!」だとおっしゃっていました。

横井社長さんにお会いしたのは今回で3回目、会社へは2度お伺いしました。

決してユニフォームネクストさんの宣伝するつもりはないのですが

是非皆さん一度このユニフォームネクストさんと接点を持たれることをお勧めします。

横井社長さんがおっしゃっていることを、社員の皆さんおひとりおひとりが見事に実践され

最高の笑顔で働いておられます。

もうお一人の岩出前監督は、当初9連覇するためにどんな厳しい練習やトレーニングを積んで

どんな戦術で闘ったのかと言うお話を想像していたのですが、そんなお話は一切ありませんでした。

強いチームを作るには

「自分たちでしっかり考えて、DXの時代になっても人にしかできないことは人がやる!」

そのためには、「聴く耳を持つ」「笑うことが大事だ」「お金で買えないわくわくドキドキを持て」・・

結局「ラグビーを通じて人づくり人間づくり」をしているのだとおっしゃっていました。

もちろん9連覇は日々の厳しい練習の積み重ねの賜物なのですが、

そのベースに「人づくり」があるからこそ、本当に強いチームができるのだと思いました。

お気づきの通り、お二人の共通点はまさに「人づくり」なのです。

言葉で言うのは簡単なのですが、大変難しいテーマ!ある意味、永遠のテーマかもしれません。

私が今やっていることは、このお二人にはまだまだ及びませんが

お二人が講演で話されたことをしっかり胸に刻んで、日々仕事にあたりたいと思います。

 

気が付いたら今年もあと3か月ちょっととなりました。

先日の日経新聞に12~2月、気象庁予報「東・西日本、暖冬に」「日本海側、降雪量少なく」

という記事が載っていました。

今冬は南米ペルー沖の海面水温が上昇する「エルニーニョ現象」や

偏西風の蛇行で暖冬傾向になる!と書いてありました。ほんとかなぁ???

10月は穏やかな天候が続くことを期待します。

来月は阪神日本一、ラグビーワールドカップ日本決勝トーナメント進出・・・楽しみです。

今月は長くなりましたが最後まで読んでいただきありがとうございました。

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