月刊ほくと新聞Hokuto News Paper

社長コラム 2022年2月号「スキージャンプ混合団体に思う」

2022年02月号

 

2月もいろいろありましたが、今月のコラムはやはりこのことを書かせてもらいます。

 

2月7日に行われた北京オリンピック ノルディックスキージャンプ混合団体、

1番手の高梨沙羅選手が1回目103mの女子最長を飛んだのにスーツ規定違反で失格になりました。

高梨選手の他に4人もスーツ規定違反で失格になるという

異例の事態となりネット上でも大ブーイング・・

それでも当然、決定は覆らず大変残念な結果となりました。

 

 

 

高梨選手は「自分のせいだ」と泣き崩れ、チームメイトがみんなで「大丈夫だから」と声を掛け、

そのあと気丈にも「最後まで飛びます!何が起こるかわからないから・・」と言って涙いっぱいにして

2回目98.5mを飛んだそうです。

本当に心と責任感の強い選手だと思います。

そしてさらにすごいのは他の3選手を含めた日本チームです。

彼らはまったく抗議もせずひとことの不満も言わず、みんなで高梨選手を慰め励まし

そして自分たちが高梨選手を勇気づける最高のジャンプをしました。

久しぶりに感動して、次の日のニュースを見てはひとりで涙してました。

 

 

 

本当のところ・・当日は1回目の結果を見てあまりにもかわいそうすぎて

見ていられなくて寝てしまった自分の気の弱さに自己嫌悪。

 

 

スポーツ紙の記者が直後にこんな記事を書いてました。

 

五輪で初の団体戦、沙羅には今までにない感情があった「ジャンプは個人競技、今まで『身を呈して』とかはあまりイメージできなかったけど仲間がいると違う」、しかし結果は失格でメダルを逃した。今は自分を責めるなと言っても無理だろう。ただ、目を赤くしながら2回目に挑んだ沙羅は鬼気迫っていた。本当に強かった。個人戦後にも「結果は受け入れている。私の出る幕はもうないかもしれない。」と涙を浮かべた。そんなことはない。日本チームにも世界のジャンプシーンにも、これからも高梨沙羅が必要に決まっている

 

個人的には日ごろからスポーツ紙の記者にはあまりいい感情を抱いていないのですが、

この記事には心より賛同したい。

この記事が高梨選手の目に届いたのか、

すでに頭を切り替えワードカップ転戦ツアーに戻り次を目指して再始動したようです。

本当はゆっくり心と体を休めてと思った私は余計なお世話だったようで、

またあの大ジャンプを飛んで世界が魅了する日は近いのです。

 

 

 

我が社の今年の経営方針の1番に「チーム力の強化」をあげました。

先ほどの記事にもある通り、ジャンプ競技はあくまで個人競技です。

しかし今回のジャンプ混合団体チームの対応は個ではなくまさに強いチームのあるべき姿だと思います。

窮地にたった大事なチームメイトを労わる優しさ、

それをなんとかカバーして目標のために最後まであきらめないで全力で挑む姿勢、

そして起こった事象に対して一切不満も言わず他人のせいにもせず受け入れる度量。

彼らはまだ20代の若者です。

年齢や社会経験に関係なく、我が社がまさにお手本とするチームだと思います。

4番バッターやエースも失敗やこけることがあるのです。誰かが失敗してもほかのみんなが心からフォローして、

お客さまに喜んでいただける最高の仕事をするチームこそが我が社に求められているのです。

 

 

 

今年も始まってはや2か月、

これからオミクロン株も収束に向かうのでこのことを念頭において社員と一緒に前向きに仕事に取り組んでいきます。

もうすぐ明るく暖かい春がやってきます。

あの綺麗な桜を楽しみして年度末3月も笑顔で頑張ろうと思います。

 

今月も読んでいただきありがとうございました。

 

 

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